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日本では自殺は一向に減りません。


その間に抗うつ薬の投与量は増えています。これはどういうことでしょうか。世の中が不景気になったので、うつ病になる人が増えているのはおそらく確かでしょう。

うつ病の患者さんが増えると、医療機関を訪れる人が増えるでしょう。ですから抗うつ薬の処方は増えるはずです。

ですが、日本では抗うつ薬の処方量が増えているにもかかわらず、自殺者は減っていません。


じさつSSRI

SSRIを以前から使用しているアメリカでは、SSRIの使用量と自殺率が逆相関しています(もちろん、あらゆる統計は疑ってかかる必要がありますが)。SSRIの処方が増えて、自殺する人が減ったのです。

うつ病の患者さんは女性に多いです。日本でも、SSRIの処方が増えてから女性の自殺者は減っています。一方男性の自殺は増えました。とすると、自殺の増加はやはり不景気などを背景にしていると考えるべきでしょうか。

SSRIにはアクチベーション・シンドローム(賦活症候群)といわれる副作用があります(30歳以下の方に多いという報告があります)。

アクチベーション・シンドロームは、SSRIによってセロトニンが急に増えることで起きます。不安、焦燥感、不眠、衝動性、軽躁、躁状態などの症状が出ます。自傷行為や、自殺企図につながることもあります。

<以前、「パロキセチンを飲むと人を殺したくなる」とおっしゃった若い女性の患者さんがいました。薬との相関は分かりませんが、そんな気持ちは初めてだったそうです。ご自分でネットで調べて薬の影響ではないかと心配していました>

ここで、

A: SSRIを服用するとトータルでは自殺者が減る
B: SSRIを服用すると、投与初期にそれまでには自殺傾向のなかった人が自殺する可能性がある。

が、正しいとします。

現在日本で自殺が減っていないということはなぜでしょうか?さまざまな要因が考えられますが、不適切な治療によるとしたら由々しき問題です(想像に過ぎませんが)。

うつ病は、ありふれた病気だ(=心の風邪)というキャンペーンによって、精神科・心療内科を受信する方は激増しました(これは有益なことだと思います)。

加えて、うつ病は薬で(簡単に)治るというやや過剰な宣伝によって、専門以外の診療科でも気軽に抗うつ薬が投与されるようになりました(早期に治療を受けるという点では、もちろん有効なキャンペーンでしょうが)。

SSRIを十分な診察をしないで投与すると、アクチベーション・シンドロームが起きて、初期に自殺する人が何%かは増える(トータルでは増えないにしても)のも確かではないでしょうか。

おなかが痛いといって、内科を受診した人に、検査もせずに「じゃあ痛み止めを上げましょう」ということはありえないですよね。頭痛がするといった人に、とりあえず頭を開けて中を見てみましょうねという脳外科医がいないように。

「眠れない」と訴えたら睡眠薬、「憂うつ」と言ったらSSRI、パニックがある人にはベンゾジアゼピンを「ポン」と安易に出すような治療はありえないと思います。

最近気になるのは、心療内科という名称で、専門的なトレーニングを受けていない医師が開業する傾向があることです。

<少々過激なことを書きましたが、うつ病の啓蒙運動は全体としては、心の病気に対する抵抗を減らし、治療への敷居を小さくした功績はとても大きいと思います>



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2012.04.21 / Top↑
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