FC2ブログ
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- / Top↑
心療内科では、必ず「よく眠れていますか」と「食事はおいしく食べられますか」、


と尋ねます。馬鹿の一つ覚えみたいですが、これが経験的に、一番鋭敏な心の健康のし指標だからです。

不眠があると統合失調症の予後は悪く、再燃しやすくなります。統合失調症の患者さんは、寝つきが悪い(=入眠潜時が長い)、睡眠時間が短い、夜中に目が覚める(=中途覚醒の増加)ことが知られています。

睡眠時間が短くなることに関してですが、詳しく言うと、

深い眠り(=徐派睡眠、じょはすいみん。脳波を調べるとδ波が出ている睡眠です)が減り、夢を見るまでの時間(=レム潜時の短縮)が短くなります。

<この徐波睡眠の短縮とレム潜時の短縮は、認知機能の低下や、統合失調症の陰性症状(=意欲の低下などです)と関係しています>

良質な眠りには、深い眠りや夢を見る眠りが十分になければダメです。

お酒を飲んで眠ると、実際に眠った時間よりも短く感じるのではないでしょうか。それはその間に夢を見ないから(=レム睡眠の減少)ではないでしょうか。こういう眠りは不自然です。昔の睡眠薬(=バルビツール系です。最近ではまず使いません)もそうでした。

最近よくつかわれる、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、レム睡眠の減少はバルビツール系に比べるとかなり少ないものの、それでも減少します。

またベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、ノンレム睡眠(これにはステージⅠからステージⅣまであります)のうち浅い睡眠のステージⅡを増やします。深い睡眠のステージⅢやステージⅣは増やさないのです。

また、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬には依存性があります。

ゾピクロン(=アモバン。これは非ベンゾジアゼピン系です)と、ゾルピデム(=マイスリー。これも非ベンゾジアゼピン系です)は深い睡眠を増やす薬です。

そんなわけで、僕はアモバンとマイスリーをよく使います(ともに超短時間作用型です)。

もっともゾピクロンはちょっと苦いのが欠点で、また両方ともハルシオン(ベンゾジアゼピン系の、超短時間作用型の睡眠薬です)に比べればずっと少ないものの、思いのほか順行性の健忘(=眠る前のことを忘れてしまう)が起こりやすいのですが。

また、効果が短すぎるので、中途覚醒タイプの睡眠障害には対応ができないということもあります。

もうひとつ、統合失調症の睡眠障害でのお勧めは、オランザピン(=ジプレキサ)です。

オランザピンは深い睡眠を増やし、レム睡眠を減らしません。就眠前に睡眠薬として少量使うならば、体重が増える(=オランザピンの欠点です)ことをあまり気にしなくてもいいのではないでしょうか。

<それに、睡眠の質が良くなると、陰性症状が改善されます(=意欲が出て、生き生きした感情が出てきます>

それと大切なことは、同じタイプ(たとえばベンゾジアゼピン系)の睡眠薬を何種類も使わないことが大切です。一つ一つの量は少なくても依存が起こりやすくなります。

そんなわけで、睡眠障害や睡眠薬というものはなかなか難しいので、自分勝手に薬を飲んだり、人にもらった睡眠薬を飲んだらダメです。

<これはさなぎ日記に書いたものをコピーしました>

スポンサーサイト
2011.07.15 / Top↑
Secret

TrackBackURL
→http://asanagispirito.blog.fc2.com/tb.php/38-078c91a5

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。